1945年、夏。原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの“青春”を描く映画『長崎―閃光の影で―』が、全国公開中。このたび、福山雅治がプロデュース・歌唱ディレクションを…
出典: 福山雅治「クスノキ ―閃光の影で―」に乗せ青春と戦いの日々を切り出した『長崎 - 映画の時間
2025年8月9日、長崎に原爆が投下されてから80年という大きな節目を迎えました。この特別な年に公開され、大きな注目を集めているのが映画『長崎―閃光の影で―』です。
なぜ今、この映画がこれほどまでに話題となっているのでしょうか?
その背景には、被爆3世である松本准平監督の強い思い、そして長崎出身のアーティスト・福山雅治さんが主題歌に込めた平和への願いがあります。本作は、単なる戦争の悲劇を描くだけでなく、1945年のあの日、閃光が走った街で、必死に命と向き合った若き看護学生たちの「青春」に光を当てています。
この記事では、大手メディアでは語り尽くされない、本作の深いメッセージを徹底的に掘り下げます。原案となった手記の存在、被爆者でもある美輪明宏さんの語り、そして現代にまで続く長崎の「祈り」というイメージに、あえて距離を置いた監督の意図とは?
映画をこれから観る方も、すでに鑑賞した方も、この記事を読めば『長崎―閃光の影で―』が現代に問いかける本当の意味を、より深く理解できるはずです。知られざる制作の裏側や、作品に込められた未来へのメッセージを一緒に探っていきましょう。
映画『長崎―閃光の影で―』とは?あらすじと作品に込められたテーマ
2025年8月1日、戦後80年という節目の年に、一本の映画が全国で公開されました。その名は『長崎―閃光の影で―』。これは、1945年8月9日の原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者の救護に奔走した若き看護学生たちの姿を描いた、衝撃と感動のヒューマンドラマです。
一体どのような物語なのでしょうか?
物語の中心となるのは、看護学生のスミ、アツ子、ミサヲの3人。空襲で学校が休みになり、故郷の長崎に帰っていた彼女たちの日常は、一発の原子爆弾によって無残にも奪われます。
昨日までの穏やかな日々は地獄絵図へと一変し、彼女たちはまだ十代半ばという若さで、想像を絶する数の負傷者たちと向き合うことになります。救える命よりも、看取らなければならない命の方が遥かに多いという過酷な現実。
彼女たちは、自らも被爆しながら、命の尊さとは何か、生きることの意味とは何かを、極限状況の中で問い続けます。
この作品が特別なのは、監督・共同脚本を務めたのが、長崎出身で被爆3世の松本准平監督であるという点です。自身の祖父が被爆者であるというルーツを持つ監督は、「核戦争の足音が聞こえる現代だからこそ、この映画を作る意味がある」と語ります。
本作では、単に戦争の被害を描くだけでなく、当時存在した朝鮮人被爆者への差別など、日本人が加害者であった側面にも踏み込んでおり、戦争の多面性を伝えようとする強い意志が感じられます。
そして、この物語を深く、そして優しく包み込むのが、主題歌「クスノキ ―閃光の影で―」です。長崎出身のアーティスト、福山雅治さんが自身の楽曲「クスノキ」を本作のために特別にアレンジ。
主演の菊池日菜子さん、小野花梨さん、川床明日香さんの3人が歌唱を担当し、その歌声が物語に深い余韻を残します。福山さんは、被爆してもなお力強く生き続けるクスノキを未来へつなぐ「クスノキプロジェクト」にも尽力しており、その活動と映画のテーマが見事に共鳴しています。🕊️
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映画「長崎」観てきたよ 原爆投下後、看護に当たった看護学生の話 当時の看護師さん達の手記を元に作られた作品 2年前に長崎に旅行して原爆資料館見てきたので色々と感じるものがあった パンフレット購入 もう一度見たいけど、上映枠が少ない💦 最後の主題歌もすごく良かったです🥲 pic.x.com/k0ilulAcAV
福山雅治がプロデュースした映画『長崎』主題歌 インスパイアムービー公開(vois ヴォイス) news.yahoo.co.jp/articles/54966…
【Heatseekers Songs】HALVES「嫌々」が首位に 映画『長崎 ―閃光の影で―』主題歌初登場(Billboard JAPAN) 12位には、映画『長崎 ―閃光の影で―』の主題歌「クスノキ ―閃光の影で―」が初登場。 news.yahoo.co.jp/articles/de6ac…
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実話に基づく衝撃の物語:原案となった看護婦たちの手記「閃光の影で」
映画『長崎―閃光の影で―』の胸を打つ リアリティは、どこから来るのでしょうか?その答えは、この映画が実在の手記を原案としている点にあります。その手記の名は「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」。
これは、原爆投下から35年の時を経て、当時被爆者の救護に命を懸けた日本赤十字社の看護師たちが、自らの壮絶な体験を綴った記録です。
この手記には、ヒーローのような物語はありません。そこにあるのは、あまりにも生々しい現実と、極限状況に置かれた人々の心の叫びです。松本准平監督は、この手記に記された一つ一つのエピソードや言葉の断片を丁寧に拾い上げ、緻密な歴史調査を加えることで、3人の看護学生の物語を紡ぎ出しました。
だからこそ、この映画は単なるフィクションを超えた、史実の重みを私たちに突きつけてくるのです。
さらに、この映画のリアリティを決定的なものにしているのが、二人の重要な人物の参加です。一人は、語りを担当した美輪明宏さん。10歳の時に長崎で被爆した美輪さんの静かで、しかし力強い言葉は、物語に計り知れない説得力を与えています。
そしてもう一人が、手記の執筆者の一人であり、元看護学生の山下フジヱさんです。彼女が特別出演しているシーンは、まさに歴史の生 き証人がスクリーンに登場する瞬間であり、観る者の心を強く揺さぶります。
また、本作はこれまであまり語られてこなかった歴史の側面にも光を当てています。それは、被爆者の中に約1割存在したとされる朝鮮人被爆者の問題です。劇中では、日本人による彼らへの差別的な言動も描かれます。
これは、戦争が「被害」だけでなく「加害」の側面も持つという複雑な事実から目を背けず、誠実に向き合おうとする制作陣の強い決意の表れと言えるでしょう。この映画は、手記に込められた魂を受け継ぎ、歴史の真実に迫ろうとする真摯な試みなのです。📜
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今週の一本は 「長崎 -閃光の影で-」 == 昭和55年刊行「原爆被爆者救護赤十字看護婦の手記」からの映画化。 看護婦視点で語られる。 原作読みたいと探したが既に絶版。図書館蔵書は国会、広島県、長崎県の3か所のみ。 私に出来る事は忘れないこと、祈ること。 #p映画鑑賞記録 pic.x.com/LIWiL6ExtP
「長崎-閃光の影で-」とても素晴らしかったので元になった「閃光の影で 原爆被爆者救護赤十字看護婦の手記」を読んでみたいのだけど絶版だし元々一般流通ではなかったのかな?県内の図書館にも蔵書は無いみたい。何とか読める機会があると良いんだけど。
TOHOシネマズ日本橋で『長崎-閃光の影で-』。監督は長崎出身で被爆三世でもある松本准平。原爆投下直後の長崎の看護学生の少女たちを描く。被爆者の救護にあたった日本赤十字社の看護師たちが35年後にまとめた手記「閃光の影で 原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記」が原案。この手記、知らなかった。 pic.x.com/LYQH204B1h
参考リンク
映画館へ行く前に!『長崎 閃光の影で』の上映館とムビチケ情報まとめ
『長崎―閃光の影で―』を観に行こう!と思ったら、まずはどこで上映しているか気になりますよね。このセクションでは、上映館の探し方からお得な鑑賞方法まで、実用的な情報をまとめてご紹介します!🎟️