歌手の加藤登紀子(81)の出生地をめぐり、SNS上で差別的な投稿が拡散している問題で、タレントの松尾貴史(65)が25日までにX(旧ツイッター)を更新。「これは明確に差別。日本はもうどうかしてる」などと私見を述べた。 加藤は満州(現中国東北部)ハルビン生まれ。一部のSNS投稿で、そのことを揶揄(やゆ)するような投稿が拡散。加藤が自身のSNSでハルビン訪問を報告したことで、心ない投稿が目立つようになっていた。
最近、SNSで「加藤登紀子」さんの名前をよく見かけるな、と思っていたんです。歌手活動60周年という記念すべき年なのに、なぜか話題の中心は「炎上」の文字。御年81歳、長年日本の音楽界を支えてきた大ベテランが、一体なぜ今、これほどまでにネットを騒がせているんだろう?
気になって調べてみると、きっかけはテレビ番組での「日本は加害国」という発言。これがSNSで一気に拡散され、賛否両論の大論争に発展していました。さらに深掘りすると、「チャイナ生まれ」という彼女の出生地に関する、なんだかキナ臭い話まで出てくる始末…。
正直、「まさかあの加藤さんが…?」と驚きを隠せませんでした。
でも、調べていくうちに、炎上の裏にある彼女の人生、そして平和への強い想いが見えてきたんです。中には「娘さんの大学は?」なんていう、家族に関する検索も多いみたいですが、そうしたゴシップ的な興味の先には、もっと知るべき彼女の多面的な姿がありました。
今回は、一人のSNSユーザーとして、この「加藤登紀子さん、今なぜ話題?」の真相を、じっくり調査してみたいと思います。
え、今なぜ?加藤登紀子「加害国」発言がSNSで燃え上がった理由
今回の騒動の大きな火種となったのが、2025年8月に放送されたTBS系「サンデーモーニング」での発言でした。「日本は配戦国だけど、戦争を始めた加害国でもある。その認識を若い世代にも持ってもらいたい」。
終戦から80年という節目を前にしたこの言葉は、瞬く間にSNSを駆け巡りました。
「自虐史観の押し付けだ」「いつまで謝罪すればいいんだ」といった批判的な声が噴出する一方で、「事実を伝えているだけ」「こういう発言ができるのはすごい」と擁護する声も上がり、タイムラインはまさに賛否両論の嵐。
特に「若い世代にも」という部分が、一部の視聴者の反発を招いたようです。
SNSの投稿を見てみると、「加藤登紀子ってロシア料理屋の娘で、ソ連邦のスパイやと思ってました」といった、発言の意図とは離れたところで彼女の背景を結びつけて批判するようなポストも見受けられました。
これは、彼女が長年、平和活動や反戦のメッセージを歌に乗せてきたことへの反発も含まれているのかもしれません。学生時代からデモに参加するなど、彼女の活動家としての一面は有名ですが、今回の発言は、その一貫した姿勢が、今の時代の空気とぶつかり合って大きな火花を散らした瞬間だったと言えそうです。
「魂の歌」を歌い続けてきた彼女だからこその、重い言葉が巻き起こした波紋は、想像以上に大きなものでした。
関連ポスト / SNSの反応
返信先:@K_JINKEN 加藤登紀子ってロシア料理屋の娘で、ソ連邦のスパイやと思ってました
80年代に知り合った満鉄の幹部の娘だったお婆さんが「戦争って本当にあったの?」って聞いて笑われたのって話を思い出す。軍部や為政者の上層にいた人たちの戦争とは、そんなものだったから。加藤登紀子をあんな風に思い込めるのだろう。
加藤登紀子さんのステージに圧倒された。 戦中、満州に生まれた植民者の娘としての葛藤。ロシアの複雑な歴史が刻印された、百万本のバラ。 現在80歳、歌い手としてキャリアの頂にいるのに、大上段からの反戦メッセージではなく、試行錯誤を重ねてもがき続ける生々しい個の姿をさらして歌ってらした。 pic.x.com/0X89VBGEg4
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“チャイナ生まれ”は差別?出生地を巡る誤解と根深い問題
「加害国」発言と並行して、もう一つ大きな議論を呼んだのが、彼女の出生地に関する問題でした。加藤さんは1943年、旧満州国のハルビンで生まれています。この事実を捉えて、一部のSNSユーザーが「チャイナ生まれ」と揶揄するような投稿を始め、これが拡散。
タレントの松尾貴史さんが「これは明確に差別」とXで痛烈に批判する事態にまで発展しました。
調べてみると、当時のハルビンは日本の傀儡国家だった満州国の都市。彼女自身が選んだわけではない歴史の渦の中で生を受けたわけです。その事実を知ると、「チャイナ生まれ」という言葉が、単なる事実の指摘ではなく、彼女のアイデンティティを否定するかのような、悪意あるレッテル貼りに見えてきます。
SNS上では、「加藤登紀子のお父さんはハルピンで徴兵されてるから確実に日本人だよ 中国人なら召集されない お母さんは京都て400年続く呉服商の娘」といった、事実関係を正そうとする投稿もありました。
しかし、一度広まった誤解や偏見は、なかなか消えません。この一件は、本人が選択できない「生まれ」を理由に個人を攻撃することの卑劣さと、歴史認識の欠如が引き起こす根深い問題を、私たちに突きつけました。
歌手・七尾旅人さんの「戦中、満州に生まれた植民者の娘としての葛藤」というポストは、まさにこの問題の核心を突いているように感じます。彼女が背負ってきた歴史の重みを想像すると、胸が痛みました。
関連ポスト / SNSの反応
返信先:@petehum63他1人 ターザン出版かと思ったらターサンか 加藤登紀子のお父さんはハルピンで徴兵されてるから確実に日本人だよ 中国人なら召集されない お母さんは京都て400年続く呉服商の娘
加藤登紀子の母:加藤淑子 • 京都の呉服商の娘として生まれ、戦時中は夫とともに満州へ渡る。 • 終戦後はソ連軍の略奪が続く中、司令部に抗議に赴いたという逸話もあり、非常に芯の強い女性だったようです。 x.com/t3jlh83000/sta…
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炎上だけじゃない!娘との絆、農的生活…意外な素顔に感動
炎上騒動ばかりが注目されがちですが、加藤登紀子さんの魅力はもちろんそれだけではありません。2025年は歌手活動60周年。記念アルバム第2弾では、なんと人気ロックバンドSUPER BEAVERの楽曲をカバーするというから驚きです。
81歳にしてこの挑戦、世代を超えて音楽を届けようとする姿勢には、ただただ脱帽します。
そして、SNSで「娘」「大学」といったキーワードで検索する人も多いようですが、彼女の家族との絆もまた、彼女を語る上で欠かせない要素です。次女のYaeさんは同じく歌手として活動しており、親子でステージに立つことも。
また、加藤さんは千葉県鴨川市で、亡き夫の遺志を継いで「鴨川自然王国」という農場を運営しています。Yaeさん一家もその近くに住み、農的な暮らしを共に実践しているそうです。
SNSでは「彼女は獄中の夫の間に娘を出産」といった過去に触れる投稿も見られましたが、そうした激動の時代を経て、今、娘さんと共に土に生きる姿には、何とも言えない深みと温かさを感じます。
都会的な歌手のイメージとは全く違う、自然と共に生きるライフスタイル。ウクライナ支援のチャリティー活動を続ける平和への想い。そして、新しい音楽にも挑戦し続ける探究心。
炎上の裏側には、こんなにも人間味あふれる、多面的な「加藤登紀子」の姿がありました。調べてみて、本当に良かったなと思います。
関連ポスト / SNSの反応
返信先:@0041toma 知床旅情が大ヒットした時の加藤登紀子。中学生の時だった。彼女は獄中の夫の間に娘を出産。 左翼なら全力で環境を守るのではないか?圏央道高尾山トンネル反対は共感度が高く環境左翼の政治力増強に効果的だった。 環境保全はもう彼らにとってどうでもいいこと。カネになるかだけが最優先事項なのだ。 pic.x.com/Am4x87eQWg
参考リンク
- 加藤登紀子がSUPER BEAVERの“幸せのために生きているだけさ”をカバー | NiEW(ニュー)
- 夫の遺志を継いで「鴨川自然王国」の主となった加藤登紀子の今 - マネーポストWEB
- 鴨川自然王園]|加藤登紀子 オフィシャルサイト
調べてみてわかった、加藤登紀子が今も“歌い続ける”本当の意味
今回、SNSでの炎上をきっかけに加藤登紀子さんについて調べてみて、正直、最初は「なんで今さら…」という気持ちでした。でも、その発言の背景や、出生地を巡る差別の問題、そして彼女が歩んできた人生を知るうちに、見方が大きく変わりました。
彼女の言葉が物議を醸すのは、それだけ彼女が自身の信条に正直で、時代に流されず、言うべきことを言い続けてきたからなのでしょう。60年という長いキャリアは、決して平坦な道ではなかったはずです。
その中で培われた強さと、平和への揺るぎない願いが、彼女の歌や言葉には込められている。だからこそ、良くも悪くも、人の心を大きく揺さぶるのかもしれません。
炎上という表面的な現象だけで人を判断するのではなく、その裏にある背景や文脈を想像することの大切さを、改めて感じさせられました。これからも彼女は、きっと歌い、語り続けるのでしょう。
その姿を、今度はもっと深い部分で理解しながら、見守っていきたい。そんな風に思えた調査体験でした。